バトナージ(その48)

ヤライ「燃えてしまった物はどうにもならん。
    この郵便物については保留にするとして――」
ヨウジ「オイオイ、そいつァ後味わりィだろ」
ヤライ「仕方がないだろう。
    金銀リメイク決定というサプライズのおかげで、俺たちは予定を変更せねばならんのだ」
ミライ「?……。話しが見えないんだけど……」
ヤライ「つまりだな、
    今しがた灰にした郵便物について、これから色々と探究するつもりだった。
    が、金銀リメイクの話題が突然登場したので、
    そちらを優先しなければならなくなった、というワケだ。
    ――ここで書いている人間はアマチュアのため、公式側から未発表情報を
    もらうことが出来ない。そこがプロとの違いだ。
    ここで書いている人間は未発表情報を元にストーリーを組み立てることが出来ないので、
    行き当たりばったりになりがちというワケだな」

ユウキ「な、なるほど……。だいたい分かりまし――」
ヨウジ「ちょっと待てよ。ヤライ兄ィは、新情報の話題を優先したいっつー理由で、
    怪しい郵便物の話題を打ち切んだよな?」
ヤライ「うむ。もっともホットな話題を提供してこそ、一流の広報たりえるのだ」
ヨウジ「じゃあ、なんでスリーパー事件は打ち切らなかったんだよ?
    あのストーリーが進行してる最中にアルセウスと空の探検隊の情報が発表されたんだぜ」
ヤライ「何を言うか。スリーパー事件には俺の命がかかっていたのだぞ。
    打ち切れるはずがないだろう。
    それに比べ、この怪しい郵便物に関するストーリーは大した重要性もないので
    躊躇なく打ち切れる」
ミライ「え? もしかしてヤライ兄さんは、予定されてたストーリーを知ってるの?」
ヤライ「ああ、本当にくだらないストーリーだがな」
ユウキ「ちなみに、どんなストーリーが予定されていたんですか?」
ヤライ「簡単に説明するとだな、
    まず、先ほど灰にした紙には、隠しダンジョン『巨大火山』の場所が記されていた」
ユウキ「なるほど。空の探検隊の宣伝を兼ねていたんですね」

ヤライ「その地図を頼りに、ヨウジが、7つの秘宝のうちの1つ、ほのおのドラムを
    見つけ出し、バンド活動に復帰する予定だったのだ」
ヨウジ「おもいっきり重要なストーリーじゃねーかッ!!」
2009/05/13(水)