部屋編その3 宅配業者「お届け物でーす! ハンコお願いできますか?」 ユウキ「あ、ご苦労様です。拇印でも構いませんか?」 宅配業者「どうぞどうぞ。それではこちらに――」 ◆ ヤライ「親父からか?」 ユウキ「ええ。今回は何でしょうね」 ミライ「……えーと……。お米にお醤油。味付きノリにカップ麺もあるわね」 ヨウジ「なんか、だんだん救援物資みたいになってきたな」 ヤライ「実際に俺たちは閉じ込められてるワケだし。救援物資大歓迎だろ?」 ヨウジ「宅配便がきてる時点で、閉じ込められてるとは思えねぇんだけど……」 ユウキ「いいじゃないですか。 こうしてコタツやテレビまで送って貰ったんですから、父さんには感謝しないと」 ミライ「そうね。ショッピングに行けないのは辛いけど、 だいぶ一般人らしい生活になってきたわよね」 ヨウジ「一般人っつーより、昔テレビで懸賞生活してたあの男みたいだぜ……」 ミライ「じゃあ、今日の晩ごはん作ってくるわね!」 ヤライ「今日はミライが当番だったか。妹の手料理を食えるなんて兄みょうりに尽きるな!」 ユウキ「楽しみにしてますよー」 ヨウジ「もしかしてオレだけ、この生活に馴染んでない?」 2007/12/29(土) |