部屋編その3

宅配業者「お届け物でーす! ハンコお願いできますか?」
ユウキ「あ、ご苦労様です。拇印でも構いませんか?」
宅配業者「どうぞどうぞ。それではこちらに――」



ヤライ「親父からか?」
ユウキ「ええ。今回は何でしょうね」

ミライ「……えーと……。お米にお醤油。味付きノリにカップ麺もあるわね」
ヨウジ「なんか、だんだん救援物資みたいになってきたな」
ヤライ「実際に俺たちは閉じ込められてるワケだし。救援物資大歓迎だろ?」
ヨウジ「宅配便がきてる時点で、閉じ込められてるとは思えねぇんだけど……」
ユウキ「いいじゃないですか。
    こうしてコタツやテレビまで送って貰ったんですから、父さんには感謝しないと」
ミライ「そうね。ショッピングに行けないのは辛いけど、
    だいぶ一般人らしい生活になってきたわよね」
ヨウジ「一般人っつーより、昔テレビで懸賞生活してたあの男みたいだぜ……」
ミライ「じゃあ、今日の晩ごはん作ってくるわね!」
ヤライ「今日はミライが当番だったか。妹の手料理を食えるなんて兄みょうりに尽きるな!」
ユウキ「楽しみにしてますよー」
ヨウジ「もしかしてオレだけ、この生活に馴染んでない?」
2007/12/29(土)